只の振り返り
後姿を見た
少しも変わってないそれに
私は胸を撫で下ろした
年月が過ぎて色あせて
この身に何の癖も残らなくなったら
忘れてしまうのだろうか、その日々を
隣で笑っていた人も
たったこの短い期間でどれだけ
ぐるぐるとかわってきていることだろう
私は少し怖くなった
このまま何もせぬままで
"永久の別れ"にもなるのだろうか
それを避けたいと願いつつも
私は横をただ擦り抜けていった
 
例えば今隣の人が私を
呼んで近くに行ったとしたら
目を見て笑ってくれるだろうか
それでも私は何もしない
何も出来ずに過ぎていく