汚れた海
不覚にも深くまで沈む。
 
私は目を開けた。
 
周りは酷く曇っていて、
汚れていて。
世界は酷かった。
 
そんな状況を笑い飛ばそうと思って、
口角を上げた。
できなかった。
 
私は忘れてしまったのだ。
笑い方を、
 
そんな状況に悲観して、
悲しくなった。
泣けなかった。
 
私は忘れてしまったのだ。
泣き方を、
 
 
どれほど漂っていたのだろう。
深くまで堕ちた気がした。
長い時間が経った気がした。
 
そんなことは無いのに、
決して無いのに。
 
 
だって私はまだ、
生きている。