深い夜の訪れ
小難しい曲も説明も
要りやしないんだって。
胸の霧は晴れないのさ。
 
 
 
 
かけ忘れたCDは、いつの間にか砕けてた。
だけど血まみれた部屋の中には
音楽だって必要だろ?
だから真っ新なCDをかけて、
空間中狂気の曲で満たしたろう。
 
 
大好きだけど、大嫌い。
だからこの世界なんて壊しちまおうか。
CDとか鏡とか、砕くたびに
片隅から刃零れしてく。
オレの身体も同様。
 
手首が踊って、赤い軌道残す。
痕だって立派なアクセサリー。
丁度ソックスの境目に
カサカサに色褪せた月の弧が。
 
 
やったれ やったれ。
胸を掻き毟(むし)って、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜて
圧迫してる岩やら石やらを排除した。
うーん、
でもまだ取れないんだなコレが。
 
 
ヒーリングでもやってみるかって、
阿呆の子みたく、手を翳す。
痛み?んなもの取れねぇよ。
 
きっと朝なんか来ないんだ、
こんだけ悶えてれば夜は深まって
浮かぶことはない。
足元だって揺れてら。
息詰まって仕方ないんだ。
 
 
オレの頭ん中を支配してる
 "死"
の一文字。
死にたくないよ、まだせめてさあ。
もうちょっとくらいは皆を見ていたいな、
一緒にいたいな。
 
嫌な日常すっ飛ばして、
オレに幸せでも来い。
嫌な日常のオレは消えて、
夢の日常のオレだけ残って、
大きいことなんて背負わずに済むように
させたってくれよ。
 
 
苦しい、苦しい。
今はオレだけでいいじゃんか。
今はオレだけで。
オレのことだけを看(み)て。