救い
花が枯れてまた咲くように。
二人の仲がまた戻ればいい。
美しい花のように、
輝いた日々になればいい。
君が優しく笑って花の世話をする姿が
どうしても頭から離れない。染みのようにこびりつく。
ちゃんと世話してよね。 暫く居ないんだから。
悲しげな顔、寂しげな表情が零れた。
あの花は君に幸せをもたらした?
明るい未来が見えていた?
聞きたいことだらけで、逆に言葉が出なくなる。
温もりも匂いも失せた家で、どうすればいい?
花が重ねた記憶と、
未だ返らずの鍵だけが、
僕の救いだった。